お世話になっております!新入社員の道守みちるです!
はじめてシステムの見積書を見せてもらったとき、わたしは3秒で目が滑りました。数字はある。単語もある。でも、この金額が高いのか安いのか、まったく判断できない。
とどめは「開発費 一式」の四文字でした。一式って何ですか。
というわけで今回は、非エンジニアが見積書を渡されたときに、最低限どこを見ればいいのかを整理してみます。値切るための記事ではありません。あとで揉めないための記事です。
この記事で扱うのは、だいたいこの3つです。📝
- 見積書は、実は金額表ではないという話
- 最低限おさえておきたい5つの欄
- 金額を下げる交渉より効く、たった一つの質問
見積書は「金額表」ではなく「作る範囲の宣言」です🤔
ここが最初のつまずきポイントでした。
見積書に書かれている金額は、こういう計算で出てくるのが一般的です。
工数(どれくらい手間がかかるか) × 単価(1か月あたりの費用)= 金額
ここで出てくるのが人月(にんげつ)という単位です。日本語に言い直すと「1人が1か月働く量」。3人月なら、1人で3か月、あるいは3人で1か月ぶんの手間、というイメージです。
つまり金額は、「どこまで作るか」を決めた結果として出てくる数字です。逆に言えば、範囲がぼんやりしていれば、金額もぼんやりします。
【Point】見積書を読むというのは、金額を見ることではなく「何を作ると書いてあるか」を読むことです。
最低限、ここだけは見ておきたい5つの欄
全部を理解するのは無理です。わたしも無理でした。なので、優先順位をつけました。
| 見る欄 | 何を確認するか |
|---|---|
| ① 前提条件・除外事項 | 「〜は含まない」と書かれている部分。ここが後の追加費用になります |
| ② 工程の内訳 | 要件定義・設計・開発・テスト・移行・管理が、項目として立っているか |
| ③ 保守・運用の費用 | 初期費用と別建てか。月額か年額か。含まれる作業はどこまでか |
| ④ 有効期限 | いつまでこの金額なのか。判断を持ち帰る期間の目安になります |
| ⑤ 支払い条件 | 着手金の有無、支払いのタイミング。資金繰りに直結します |
「一式」は悪ではありません。ただ、確認は要ります
「開発費 一式」という書き方そのものは、わりとよくあります。細かく割ると、かえって読みにくくなることもあるので。
問題は、一式の中身を発注側が知らないまま進んでしまうことです。金額の内訳は分からなくても、作業の内訳は聞いていい。ここは遠慮しなくていい部分だと思います。
【最重要】金額を下げる交渉より、効く質問がひとつあります
それはこれです。
「この見積もりに含まれていないことを、教えてください」
見積書は、書かれていることより書かれていないことで揉めます。よくあるのは、このあたりです。
- 今使っているデータの引っ越し(データ移行)
- 使う人向けの説明会やマニュアル
- 公開したあとの、一定期間の不具合対応
- 他のサービスとつなぐ部分の費用
- サーバーやサービスの利用料(開発費とは別のことが多い)
【Point】この質問は、相手を疑うためのものではありません。お互いの前提を揃えるためのものです。まともな会社ほど、聞かれて嫌がらないと思います。
「相場」は、正直わたしには分かりません
ここは正直に書きます。
【結論】「この規模なら何百万円が相場」といった数字を、わたしは自信を持って書けません。
単価は会社の体制によって変わりますし、同じ「予約システム」でも、扱う件数や連携の有無で手間はまったく違います。ネット上には相場表がたくさんありますが、前提条件が書かれていないものは、あまり当てにしないほうがいいと感じています。歯切れが悪くてすみません。
そのかわり、比べる方法はあります。同じ条件で、同じ質問を、複数社にする。金額の絶対値は分からなくても、答え方の差はよく分かります。
分からないことは、分からないと言っていいです
打ち合わせの場で「そこは分かりません」と言うのは、勇気が要ります。わたしも言えなかったことがあります。
でも、分からないまま頷いて進むと、出来上がったものを見て「思っていたのと違う」となります。そのときの直し方は、たいてい追加費用です。その場の気まずさのほうが、あとの請求書より安い。これは間違いなく言えます。
なお、そもそも外に頼むべきかどうかで迷っている段階の方は、先に内製か外注かの判断チェックリストのほうを読んでいただくといいかもしれません。あと、そもそもシステム会社が何をしているのかについてはAI時代のSIの記事で書きました。
……とはいえ、わたしもまだ見積書を「読める」とは言えません。読めるようになったら、また書きます。

