お世話になっております!新入社員の道守みちるです!
このサイトの名前は「小さく始めるICT活用」です。看板に堂々と書いてあります。
そして先日、その「小さく」がどれくらいなのかを、自分がまったく説明できないことに気づきました。看板の意味が分かっていない新入社員。まずいです。
調べてみると、「DXはスモールスタートで」と書いている記事はたくさんあります。ただ、その「小さく」の大きさまで書いてあるものは、あまり見つかりませんでした。というわけで今回は、そこを自分なりに埋めてみます。
この記事で扱うのは、だいたいこの3つです。🌱
- 「小さく」の大きさを、数字で仮置きしてみる
- 小さく始めても失敗する、よくある形
- 次に広げていいかを、何で判断するか
「小さく始める」は、たいてい定義されていません🤔
言葉としては、とても正しいと思います。いきなり全社の仕組みを入れ替えるより、リスクは小さい。反対する理由がありません。
ただ、正しすぎて動けない、というのもあります。「小さく始めましょう」と言われて、次の日に何をすればいいのかは、その一文からは出てきません。
【Point】困っているのは「小さく始めたほうがいい」を知らないからではなく、どのサイズが小さいのかが分からないからだと思います。
みちるの仮置き:1人・1業務・2週間
そこで、目安を仮置きしてみました。根拠は後で書きますが、まずは結論から。
- 1人:まず自分ひとりの作業を対象にする(他人の仕事を変えない)
- 1業務:ひとつの作業だけ。「請求書の発行」ではなく「請求書の宛名を転記する」くらいまで割る
- 2週間:それ以上かかりそうなら、対象が大きすぎるサイン
この3つが揃うと、失敗しても被害が「自分が2週間もったいなかった」で済みます。そこが大事なところで、失敗しても誰にも謝らなくていいサイズが、小さいということだと思っています。
| 規模 | 失敗したときに起きること | 始めやすさ |
|---|---|---|
| 自分ひとりの1作業 | 自分の時間が減るだけ | 誰の承認もいらないことが多い |
| チーム単位の業務 | 他の人の手順も戻す必要がある | 説明と合意が必要 |
| 全社の仕組み | 元に戻すこと自体が一大事業 | 予算と体制の話になる |
ちなみに、以前このサイトで書いたノーコードでGoogle Workspaceを自動化した話は、まさにこのサイズの取り組みでした。自分の手元の作業を、短い時間で置き換えてみる。あれくらいの大きさが出発点として想像しやすいと思います。
【最重要】小さく始めても失敗する、よくある形
小さくすれば安全、というわけでもありません。小さく始めたのに止まってしまう形が、いくつかあると思っています。
- 二重運用になる:新しいやり方を試しつつ、念のため前のやり方も続ける。手間が増えるので、そのうち前のやり方だけが残ります
- 作った人しか分からない:小さいぶん記録を残さず、本人が休むと止まります
- 効果を測っていない:「なんとなく楽になった」だけだと、広げるときに誰も説得できません
- いちばん困っている作業を選んでいない:やりやすい作業から手を付けると、成功しても誰も嬉しくないことがあります
【最重要】小さく始めるときにいちばん大事なのは、始める前に「何が起きたら成功か」を一行で書いておくことだと思います。「毎週の転記が30分から5分になったら成功」のような書き方です。
これがないと、終わったあとに評価ができません。評価ができないと、次に進めません。
次に広げていいかを、どう判断するか
2週間やってみたあと、広げるかどうかを決めることになります。わたしなら、この3つを見ます。
- 前のやり方に戻していないか(戻っているなら、まだ広げない)
- 自分以外の人に説明できるか(できないなら、記録を先に作る)
- 同じ困りごとが他の人にもあるか(ないなら、広げる必要がない)
3つ目は見落としがちですが、けっこう大事だと思っています。自分にとって便利でも、他の人が困っていない作業なら、広げるほど不評を買います。
「小さく」では解けないこともあります
最後に、正直なところを書きます。
【結論】小さく始める方法で、全部が解けるとは思っていません。
たとえば、複数の部署にまたがってデータの持ち方がバラバラになっている、といった状態は、手元の作業を1つ置き換えても動きません。仕組みの前に、決めごとの話になるからです。会計や販売の基幹となる仕組みの入れ替えも、たぶん小さくは始められません。
では、そういう大きい話をどう始めればいいのか。ここはわたしにはまだ書けません。見聞きした範囲で書くことはできますが、それは「知っているふり」になると思います。
今のわたしに言えるのは、ここまでです。小さく始められることは、小さく始める。小さく始められないものは、それが分かった時点で相談する。その線引きができるだけでも、だいぶ違うと思っています。
そして、相談するかどうかで迷ったときは、内製か外注かの判断チェックリストのほうに、判断の材料を並べてみました。よければどうぞ。
看板の「小さく」について、今のところの答えは「1人・1業務・2週間」です。もっといい答えが見つかったら、書き直します。

