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【スプレッドシート】月次集計を、毎月作り直すのをやめる

表計算の格子の一部が棒グラフに変わり、背景で歯車が回っているイラスト

お世話になっております!新入社員の道守みちるです!

月初になると、わたしは先月の集計表をコピーします。ファイル名の日付を直します。シートの中の「8月」を「9月」に直します。数字を貼り付けます。合計を確かめます。

3か月目に、合計が明らかにおかしくなりました。原因は、貼り付けたデータが1行増えたのに、合計の数式が前の行数のままだったことでした。=SUM(B2:B31) の 31 が、32 になっていなかったのです。

つまりわたしは、3か月かけて、間違える準備を丁寧に整えていたことになります。

月次集計、毎月ゼロから作り直さない方法はないんでしょうか?

この記事で扱うのは、この3つです。📝

  • なぜ毎月「作り直し」になってしまうのか
  • 元データと集計表を分ける、という考え方
  • 具体的な2つの方法(ピボットテーブルと関数)

なぜ毎月「作り直し」になるのか🤔

原因を考えてみて、わたしは自分のやり方に問題があったと気づきました。

わたしのファイルは、データを入れる場所と、集計する場所が同じシートの中で混ざっていました。上のほうに明細が並んでいて、下のほうに合計があって、右のほうにグラフがある。そういう作りです。

この形だと、データが増えるたびに集計の位置がずれます。だから毎月、手で直すことになる。手で直すから、間違える。

【最重要】月次集計がつらいのは、集計が難しいからではなく、データと集計が同じ場所に置かれているからです。

元データと集計表を、物理的に分ける

やることは単純です。

  • シート1:元データ。1行1件で、ひたすら下に積む。手を加えない。並べ替えもしない
  • シート2:集計。シート1を参照して、自動で出す

元データのシートは、見た目を整えません。罫線も色もいりません。ただ増えていくだけの場所にします。この「見た目を諦める」のが、わたしにとってはいちばん難しかったところです。表はきれいにしたくなるので。

なお、そもそも元データが自動で溜まる仕組みにしておくと、さらに楽です。Googleフォームで受付を作る記事に書いたとおり、フォームの回答はそのままスプレッドシートに1行ずつ積み上がります。あれは、この記事でいう「シート1」がタダで手に入るということでもあります。

方法① ピボットテーブル

ピボットテーブルは、元データを指定するだけで、集計表を勝手に組み立ててくれる機能です。数式は1つも書きません。

Googleの公式ヘルプ「ピボット テーブルを作成、使用する」に書かれている手順は、こうです。

  1. Googleスプレッドシートでファイルを開く
  2. 使用するソースデータを含むセルを選択する(列ごとに見出しを付ける必要があります)
  3. 上部メニューの[挿入]→[ピボット テーブル]をクリック
  4. サイドパネルで[行]または[列]の横の[追加]をクリックして、値を選ぶ
  5. [値]の横の[追加]をクリックして、集計したい項目を選ぶ

たとえば「行に商品名、値に金額」を指定すれば、商品ごとの売上合計がすぐ出ます。「行に月、列に担当者」にすれば、月×担当者の表になります。

【Point】手順2の「列ごとに見出しを付ける必要があります」は、公式ヘルプにある注意書きです。1行目が見出しになっていないと、うまく動きません。わたしはここで1回つまずきました。

方法② 関数で書く(SUMIF / SUMIFS)

決まった形の集計表があって、そこに数字を流し込みたい場合は、関数のほうが扱いやすいことがあります。

SUMIF──条件が1つのとき

公式ヘルプによると、書き方はこうです。

  • SUMIF(範囲, 条件, [合計範囲])
  • 使用例:SUMIF(A1:A10,"支払い済み",B1:B10)

A列が「支払い済み」の行だけ、B列を合計する、という意味です。

SUMIFS──条件が複数のとき

ここは注意が必要なところで、公式のSUMIFのページには「SUMIF 関数は、1 つの条件に基づく場合のみ使用できます」と明記されています。条件を2つ以上にしたいときは、別の関数を使います。

  • SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2, ...])
  • 使用例:SUMIFS(A1:A10, B1:B10, ">20", C1:C10, "<30")

引数の順番がSUMIFと違う(合計する範囲が先に来る)ので、ここは毎回間違えます。わたしは今も間違えます。

比べるところピボットテーブルSUMIF / SUMIFS
作る手間数式を書かない数式を書く
見た目の自由度形はある程度決まる好きな位置に置ける
切り口を変えるその場で変えられる作り直しが必要
他の人への引き継ぎ操作を覚えてもらう必要がある数式を読める人なら追える
向いている場面眺めながら考えたいとき提出する表の形が決まっているとき
※ みちるが記事執筆時点の理解で整理したものです。

つまずきやすいところ

  • 元データを手で並べ替えてしまう:見やすくしたくなりますが、我慢します。集計側で並べ替えます
  • 合計行を元データに混ぜてしまう:これをやると、集計に合計が二重に入ります
  • 日付が文字列になっている:「2026/9/1」と「2026年9月1日」が混在すると、月ごとの集計が合いません
  • 空白行を挟む:見た目のために1行あけると、範囲が途切れることがあります

どれもわたしが実際にやりました。4つとも「見た目をきれいにしよう」として起きています。

で、正直なところ

【結論】仕組みを作るのに半日かかりました。毎月の作業は、たぶん30分くらい減りました。

この数字だけ見ると、元が取れるのは半年後くらいです。劇的ではありません。「これで業務が激変します!」とは、とても書けません。

ただ、時間よりも効いたことがあります。間違えていても気づけるようになったことです。以前は、合計がおかしくても3か月気づきませんでした。今は、元データを見れば何行あるかがすぐ分かるし、集計はその全部を見ています。

あと、これは予想外だったのですが、集計表を作り直さなくてよくなったぶん、「この数字、なんで先月より減ったんだろう」を考える時間が生まれました。本当はそっちが仕事だったはずで、わたしは3か月ほど、写経に近いことをしていたことになります。

一方で、ピボットテーブルもSUMIFSも、慣れるまでは普通に難しいです。わたしも最初の1時間は#REF!とにらめっこしていました。「小さく始める」なら、まずは元データと集計表を2つのシートに分けるところまででも十分だと思います。そこから先は、必要になったときで間に合います。

この「どこまでやるか」の加減については、小さく始めるDXの記事のほうにも書きました。

参考にした資料

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